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2017年12月26日 (火)

ランスルーがハゴちゃんの元へ

物語の挿絵のように

キャプテンベガのママさんのブログ

ランスルーのことを書いて下さっています。

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ランスルーが晩年、蹄の痛みに耐え

20年以上に亘る仲良しだったハゴちゃんとの死別を乗り越え

そして、自らの最後を迎えようとしている時も

強く懸命に立ち続け

食べ続けた強さを・・・

 

ベガのママさんは、ランスルーのママさん(貴美さん)と一緒に

本当に真摯に、優しい愛情いっぱいに

見守って下さいました。

心から感謝の思いでいます。

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上の2枚の写真は

キャプテンベガのママさんが撮って下さったものです。(12月17日撮影)

***************************

12月15日の深夜

夜飼いの時に

左前脚の付け根の異常に気づき

痛み止めで様子を見ました。

 

「安楽死をするべき事態かもしれない」と覚悟して

オーナーである貴美さんに、ご連絡しました。

 

16、17日と

ちょうど、ベガのオーナーさんが来られることになっていました。

偶然、同じ日程になりましたが

貴美さんも急遽、駆けつけて下さいました。

 

日頃から、両前脚の蹄葉炎の痛みを持っていましたので

おそらく、寝起きの時に、痛みで踏ん張りが効かず

脚が開いてしまった可能性がありました。

 

                       18日19時過ぎ 

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16日~17日夕方までの段階では

捻挫の可能性が高いとのことで

捻挫であれば、初めの2~3日はひどく痛くても

1日1日、時間が経つにつれて痛みが楽になるので、

それまでは痛み止めの注射を1日2回して

見守ることになりました。

頓服で、痛み止めの飲み薬も使いました。

 

左前脚に重心をかけられないので

右前脚に負担が強くかかり、蹄葉炎がひどくなるのではと、心配でした。

右前の繋ぎが直角に近く、折れ曲がるほどに

体重がかかっていました。

 

後ろにも負担がかかり

お尻を壁にもたれかけている時もありました。

 

18日お昼  最後まで、乾草、ルーサン、エンバク、人参、リンゴ、ぬるま湯・・・

動けないので目の前に置き、食べ続けました。

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向かいの馬房にグリちゃんがいましたが

グリちゃんは舎飼いすると汗をかいて熊癖(ゆうへき)を続けるので

グリちゃんは日中は丸馬場に出し、

代わりに

足腰が悪く経過観察中だったドーベルを

真向いの馬房に入れました。

 

馬を入れ替える際、ほんの少しの時間

向かいの馬房が空になると

ランスルーは痛いのに無理して前に歩み出て来て

「グリちゃん!どこ行くの?!」 といななきました。

ドーベルが入ると、また落ち着きました。

 

馬は1頭では寂しい動物だと

つくづく思いました。

 

17日午後、貴美さんは帰られる前に

「ランスルーに安楽死が必要な時は、

自分を待たなくてもいいから

ランスルーの苦しみが長引かないように、楽にしてあげてほしい」

と仰りました。

 

その日の夕方遅くなってから、骨折の疑いが持たれました。

時間が経過しないとわからない面もあり

仕方なかったと思います。

 

患部を押すと、ミシミシと音というのか、感じるということで

こういう場合は、骨折である可能性が高いとのことでした。

 

患部が上の方なので

ポータブルのレントゲンで写すのは難しのですが

撮って下さり

ぼやけてはいるが、少しずれているようだと・・・

骨折の可能性が高いということでした。

 

ただでも、治る見込みのないクッシング病、蹄葉炎をかかえて

毎日痛み止めを飲んでも、やはり痛そうだったので

覚悟はできていました。

 

私たちが悩んで考えている1分1秒・・・

1時間2時間・・・

全ての時が、ランスルーには痛く辛い時間でした。

 

ただ、痛み止めの注射の効果もあったのでしょう。

一刻を争って安楽死をしなければという状態でもないと思えました。

 

これは、過去にチャコの1歳を一刻を争って安楽死した経験から

(『馬の瞳を見つめて』に載っているお話です)

チャコの震えるほどの、食べるどころでないほどの

顔をひきつらせた痛み方を見た経験からも

ランスルーは、貴美さんを待てると思いました。

 

あくまでも、私たち人間側のさじ加減ですが・・・

 

できることなら 

これだけ長い年月を苦労を乗り越えながら

見守ってこられた貴美さんに

看取ってほしいと思いました。

 

道内在住の貴美さんは

18日の午前、どうしても出なければならない仕事だけ出て

翌日からの仕事を同僚のお方に代わってもらい

再び浦河に駆けつけて下さいました。

 

18日の夜、7時頃到着し

30分くらい、ランスルーと別れの時間を持ってもらえました。

 

獣医さんが鎮静剤を注射して

少しして、ランスルーの様子を見て、鎮静剤を追加して下さり

麻酔薬を・・・これも追加して下さり

最後にパコマを水で薄めて流れやすくしたもので

静かに息を引き取りました。

 

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19日に午前中かけて

ランスルーを馬房から出し

山のお墓に運びました。

その日の夕方に、一応、お墓はできましたが

日が短いため、お線香をお供えするにとどまり

翌日、改めてお葬式をしてきました。

 

右がハゴのお墓で 

ギリギリまで近づけて、ランスルーのお墓を左隣に作りました。

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とても綺麗なお花や大好物の果物のお供えと

お優しい、心からのメッセージを

本当に、どうもありがとうございました。

 

貴美さんが

「人の温かい気持ちがありがたくて・・・」と

感謝の言葉を伝えて下さいとのことでした。

 

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ランスルーは、3才になる年に

競走馬になるための育成途中で

ゲートで暴れるので、競走馬になれないと判断され

道内の肥育業者に移されました。

偶然、虫の知らせか、私は翌日に近況を問い合わせていたため

間に合って、引き取ることができました。

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しかし、帰郷しても空いた馬房がなく、近所の牧場に一時預託し

暖かくなると、浦河のとても遠い山奥にある

農協が運営していた共同牧野に

昼夜放牧として、1ヶ月1頭 1万2千円で預けました。

 

1頭では寂しいので

ウインダムやドーベルの祖母にあたるクロシオクイーンが

当時は繁殖牝馬を引退していたので

相棒にしました。

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当時保育所に通っていた長男次男を連れ

沢山のエンバクを持って

今ある天馬街道の手前の、1枚10ヘクタールもある放牧地に

何度も会いに通いました。

何十頭もの馬の群れの中で

いつもクロちゃんとランスルーは一緒にいました。

 

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今は、浦河の宿泊施設AERUや、JRAの施設などに向かって

立派な舗装道路が整備されていますが

当時は、細いくねくね曲がった、山を削っただけの道で、距離もありました。

 

対向車が来たら一瞬困り、待避所まで下がったりして

お互いに行き交うような道だったなぁ・・・と 

かなり昔のことに思い出されます。

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その年は、とても暑く、水不足の夏で、

ランスルーとクロちゃんは、疲れ切り、やつれて毛艶も悪くなり

共同牧野からは、早めに引きあげました。

(農協から、他の馬たちも全て、早く引きあげるようにと通達がありました。)

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その時点でも、渡辺牧場には馬房が空いていなかったので、

絵笛から、ひと山越えた知り合いの牧場さんの

使っていない馬房と放牧地を安く借り

1ヶ月ほど、世話をしに通いました。

 

その後は、渡辺牧場の牧草庫に仮馬房を組み立てて

2頭を連れ帰り、養うことになりました。

 

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更に、その後は、そんな馬たちが増えてきたので

絵笛の一番山奥に使われていなかった小さな牧場を借り

厩舎を修理し、牧柵で囲って

「小さな養老牧場(自家用)」とし

5頭の引退馬を養い

その中で、ランスルーやハゴも過ごしました。

 

あちこち転々とさせながら、なんとかして

命を繫いで生きることができたランスルー・・・

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父がテリオスという輸入種牡馬だったランスルー。

テリオスを愛して、でも、助けることが叶わなかった貴美さんが

その娘のランスルーを助けて下さいました。

 

その貴美さんの20年以上の年月も

平坦なものではなく

途中「ランスルーを返します」と言われてもおかしくないような

大変な時期が何度もありながら

決して、ランスルーを手放すことはせず

頑張り続けて下さいました。

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私は貴美さんご夫婦を

結果として苦しめたと思い、悩んだ時期もありました。

 

その色んな場面が

お葬式をしながらも、走馬灯のように思い出され

やっぱり

この年月は短くはなかったと

しみじみ思いました。

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お葬式をしながら、貴美さんに

「長い年月、本当にありがとう。

この20年にランスルーにかけたお金で、家でも建てられたであろうにね・・・」

と言うと

 

貴美さんは

「心の中に立派な家が建ったわよ~」 

と、笑顔で答えてくれたのが

とても心に残りました。

やっぱり、素敵な人です。

本当に、長い間、心からありがとう。

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競走馬としては、全く無名であったランスルー

本やブログをご覧になり、ランスルーを知って下さった方々・・・

また、牧場を訪問され、可愛がって下さった方々・・・

 

ランスルーの思い出を共有していただけて

貴美さんも私たちも、とてもありがたく感謝の思いです。

 

本当に、どうもありがとうございました。

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